連邦航空局民間委任試験官
先々月のことではあるが、10年来の友人であるジョン・スコット氏が、連邦航空局(FAA)の試験官(イグザミナー)に任命された。彼は航空局に勤める国家公務員ではない。日本には馴染みが薄く、理解し難いかもしれないが、航空局から委任された民間人の試験官(DPE; Designated Pilot Examiner)である。
民間委任の試験官の資格には10種を越える種類があり、それらから複数種の資格を兼ねることが普通だ。イグザミナーになりたいと希望する申請者は、当然のように相当なキャリアを重ねてるのであるが、要求される資格や技量に関しては、特に明確な数量的基準があるわけではない。ただ、申請者が地域の航空界に貢献した実績が、審査対象項目になることは間違いないようだ。現在、人口250万人を越えるデンバー都市圏には、12名ほどの民間委任試験官がいる。人口比からすると、かなり試験官の数が多いと思われるかもしれないが、逆にそれだけ、パイロット人口の多いことと、免許や技能証明が多種にわたっていることが、分っていただけるかと思う。
我々がイグザミナーに試験を受ける際の関心ごとである受験料についてだが、額に関する規定は無く、もっぱら習慣的に決められ、航空局はその額について一切関知しない。現在、大都市圏では約$300から$400が相場と言ったところだ。試験官を半日以上拘束することを考えると妥当な額と言えるだろう。
毎年一回、試験合格基準など様々な項目の情報共有と標準化のために、イグザミナー達に知識を徹底させる講習会が、FAAによって行われている。丸一日、朝から晩までしっかりと行われており、その講習会で得た情報はもちろん、様々な機会で得た情報が、可能な範囲でスクールやCFIなどにも伝わってくる。彼からもさっそく、免許取得にかかわる手続きが、完全に電子化されたとの情報を入手した。
なにはともあれ、良き友人に恵まれていることに、感謝したい。