2006年04月26日

狭い滑走路で離着陸の練習をする理由

飛行前にシッカリと気象情報を入手して、無理をせずにフライトを楽しめば良いのに、現実には、無理に無理を続けて事故を起こしてしまう事例が見受けられます。例えば、視界が極端に悪くなったのに上空から逃げ場を捜し続け、そのうちに障害物や山地に激突してしまうような件。何故、飛び続けたのかが疑問に思うのです。安全な場所に早く降りてしまえば、と。

デンバー都市圏の北端にPlatte Valley (18V)という空港があります。最近、スポーツ航空ファンが集まり始めた(空港内の敷地を買い、自宅を建てる人も現れ始めた)、田舎の空港なのですが、滑走路幅が狭いという特徴を好んで、訓練の為に訪れる機体が増えてきたようにも思います。私たちも狭い40フィート(12m強)の滑走路で、その又半分の幅(約6m)を使った訓練を行います。必要なら、緊急時に狭い農道でも自信を持って降りてもらいたいからです。何時かその練習が役立つかもしれないと考えているのです。

ちなみに、幅が広く(30m強)長すぎる(2743m)滑走路を持った、母港のジェフコ空港は、最初期の初等訓練には適さない面も多いのですが、管制交信は自然に身に付くから、それはそれでジェフコの存在価値はあるとみるべきでしょう。

やっと飛べる位では安全な技量レベルとは言い難い。安全に対して妥協はありえない。免許は取ったがもっと技量レベルを上げたいと望む方の、ブラッシュアップ訓練もどうぞ。

2006年04月13日

タンカーと呼ばれる山火事消火用の飛行機

4月も中旬になり、最高気温は華氏73度(23℃)、最少湿度11%に達する日もありました。ハイカー達が爽やかな気候に誘われて、野山に現れる季節です。空では対流も活発になり、たまに雷雲も発生し、もうそろそろ夏の山火事が頻発するシーズンもやってきます。


ジェフコ空港には営林署や気象庁の基地が立地しています。気象庁格納庫にはガルフストリーム機やC-130ハーキュリーズ、はたまたシュワイザー社の金属製グライダーが格納されています。いずれも研究目的の機材で、C-130は極地気候観測や高高度観測の為に、グライダーは被雷実験の為に使われるそうです。

そろそろ、営林署にはタンカーと呼ばれる山火事消火用の機体が野外駐機して、夏が終わるまで駐在するでしょう。その機種が非常に興味深いのであります。B-25などのアンティーク機が数機も泊まっているのは圧巻ですし、最近はP2ネプチューンなどの元対潜哨戒機もそれに転用されるようになりました。

しかし数年前から、クラシック機の運航機数が減ったような気がします。消化剤の成分が機体の構造材の腐食を起こし、悲劇的な事故が多発したということを聞きました。主翼の桁が折れるという、ショッキングな構造破壊の事故映像を見せられた時には、心臓が凍ったのを今も鮮明に思い出します。

今、消化剤成分の見直しと全所有機のオーバーホールが急がれているとのこと。その消化剤には散布パターンを観察する為に染料が混ざられているのですが、肥料も混ぜられていることを知ったのは最近になってのことです。消火した後、その肥料成分が再緑化に役立つとは一石二鳥で、なるほどと感心させられるのであります。


そんな山火事消火用の飛行機を操るタンカーパイロットは、ブッシュパイロット(辺境地パイロット)と共に、一度はやってみたい魅力的な職種でもあります。

« 2006年02月 | 運動航空 記のトップへ | 2006年05月 »